先生たちの努力

2013/04/12 Fri (No.1047)

 先日お話したように、中堅校の生徒の勉強時間と学力の低下は著しいのですが、これを食い止めるためにどのようにすればいいのか。一週間で学習したことを週末に復習して宿題として週明けに提出させる高校、宿題や小テストをできるまで居残りさせて完成させている高校、生徒指導にも重点を置き遅刻・欠席に厳しい態度で臨む高校、さまざまな対応がされているようです。

 いずれも進路指導部だけで実現できることがらではありません。全校的に取り組んで初めて成功する事例だといえます。また各高校には各高校の事情がありますから、解決法は一律ではありません。とはゆえ生徒たちがもっと学校にかかわることが必要なように、多くの先生がたがもっと学校にかかわることも必要なのです。

スタディサポート

2012/04/13 Fri (No.676)

 スタディサポートを実施しました。スタディサポートというのは、ベネッセの行っている英・数・国の学力測定テストです。学習習慣についてのアンケートもあります。校内で実施します。近年大阪府の公立高校でも実施する学校が増えてきています。

 模擬テストではなく、志望校を書く欄も合格可能性の判定もありません。しかし、自分の学力の大まかなランクがわかります。過年度の生徒との比較や学年進行にともなう比較ができます。また各高校のレベルに合わせて、難易度の異なった問題パターンを選択することができます。昨年までは、αとβの二種類の問題でしたが、今年からθの問題が新しくでき、敷居が低くなっています。

 受験料が高いのと、実施に当たって準備や回収が面倒なのが難点です。しかしそれぞれの生徒の学習習慣や半期ごとの実力の推移を見ることができるので、生徒を指導する上で使いやすい資料となります。

保護者の方に望むこと

2012/04/09 Mon (No.672)

 入学式で、保護者の方に話す機会がありました。保護者の中にはすでに高校生、大学生の 子どもをお持ちの方もおられます。また始めて高校に子どもを通学させられる方もおられます。ですから話す内容にも少し注意が必要です。

 教務部は高校での単位の修得について、生活指導部は高校での生活や停学などについてとそれぞれの代表者から保護者に知っておいていただきたい話をします。わたしも進路指導の立場から少しお話をさせていただきました。

 現代の日本では、高校まではほぼ義務教育の延長にあります。前期入試なのか後期入試なのか、専門学科なのか普通科なのかの違いはあっても、将来の進路まで考えて高校に進学した人はそう多くないと思います。それにたいして高校を卒業してからの進路は一様ではありません。大学や短大に進学する人、専門学校に進学する人、就職する人と進路は別れます。大学に進学するにしても学部によって勉強することは違ってきます。高校2年から教科選択も始まります。進路を見過ごしにして生活することはできないのです。将来の自分を設計することによって、将来の自分が開けてきます。早い時期から進路について考える人が確かな進路をつかみ取っていきます。どの高校の進路指導部でも、数々の進路ガイダンスを行っています。それらをうまく活用して、将来の自分の姿を思い浮かべてほしいと思います。

 また、中学校の時には高校入試のために勉強をしてきたと思いますが、その勉強を高校でもつづけていってほしいです。毎日持続して続けていると習慣となり、予習・復習もさほど苦にならなくなります。1日1時間の勉強でも1ヶ月では30時間となります。まさに継続は力です。お子さんが習慣を持続できるように見守ってあげてください。

 長いようでも短い3年間です。保護者の皆さんも、人生の先輩としてお子さんが進路について考えているときどうか相談に乗ってあげてください。進路について親子での会話が多いほど、前向きな進路意識を持てることがリクルートのアンケート結果(2/20のブログ)からも明らかになっています。

よい成績を続けるための学習習慣

2012/03/20 Tue (No.652)

 大阪府立高校が春休みに入って、約1週間がたちました。高校3年生になる人は意欲を新たにしていることと思います。3学年のスタートに当たってどんなことに注意したらよいのでしょうか。ベネッセのスタディサポートの成績がSゾーンであった人の勉強法が「ハイスクールオンライン」のなかで紹介されています。

 それによると、成績がよかった人は毎日決まった時間に机に向かい、平日で2時間以上、休日で3時間以上勉強しています。受験に対して前向きな意欲を持っているのも特徴です。国語では板書だけでなく必要と思うことはノートにとり、数学の定期考査前には問題集を使って積極的に問題演習に取り組んでいます。また英語では平日1時間以上学習し、辞書も積極的に活用しています。

 毎日の積み重ねが、確かな学力を形作っていきます。この春休みの決意を忘れないように努力してください。

TOEIC講習

2011/10/23 Sun (No.497)

 土曜日に学校に行くと、多くの生徒に出会います。部活動の練習をしている生徒はもちろんですが、生徒を対象にTOEIC講習がおこなわれているからです。わたしは参加していないのですが、70名近くの生徒が受講していると聞きます。

 受験英語の講習ももちろん必要ですが、TOEICも実践的な英語の練習なので生徒に役立つと思います。大学入試においてもTOEICの得点に対してポイントを与えているところもあります。先日、ある大学の推薦入試に応募した生徒は、大変英語が好きで、TOEICのスコアが650を越えていました。このスコアは大変すばらしいもので、平均的な大学生をも凌駕しています。

 4年前の学区改編を受けて、わたしの高校では優秀でまじめに努力する生徒の数が減少してきていますが、それでもまだまだ希望が持てます。まじめな生徒をどのようにして伸ばしていくか。それがこれからの課題です。

 進路指導室で片付けものをしていたら、隣の部屋からは面接練習を受けている生徒の声が聞こえてきました。これからいよいよ公募制推薦入試のシーズンに突入します。

定期試験でカンニングしたら

2011/03/01 Tue (No.257)

 わたしの学校では、学年末試験が始まっています。高校の定期テストでは、1名の試験監督で1クラス40人の生徒を監督するのが普通です。大学入試と同じように「携帯電話は電源を切り、かばんのなかにしまうこと。机の上は筆記具だけにして、机の中は空にすること」などを試験の前に注意します。試験中に生徒が携帯電話を操作することは、不可能です。

 試験時間中は、教室は静かですので不審な物音でも気付きます。たえず机間巡視をしていますので、前列の人の陰に隠れてカンニングすることは非常に難しいです。わたしは不審な挙動をする生徒がいれば、その生徒の動きがよく見えるところで監視します。カンニングを摘発するのが得意な先生もいますが、わたしは、生徒に「見られていることを気付かせて」カンニングをさせないようにすることのほうが大事だと思っています。

 もし、カンニングが発見されると、それ以後の科目の受験は認められず、今まで受験した科目も含めて全科目0点という学校が多いです。また同時に停学処分が科せられる場合がほとんどです。ですから、カンニングをした生徒は、まず進級・卒業ができません。生徒のためにもカンニングをさせない体制を作ることが重要だとおもいます。

高校生の学力の低下

2010/12/18 Sat (No.183)

 12月12日のブログでも触れた、JSコーポレーションによって全国の高等学校の進路指導担当者に対しておこなわれた質問の回答についてのお話です。質問項目の中に「進路指導で難しいこと」というのがあります。これに対する回答で一番多かったのは何だと思いますか。

 約7割の高校で問題点だと感じていること、それは、「生徒の学力の低下」です。公立高校の69.4%、私立高校の68.8%の担当者が、生徒の学力が低下していると感じています。3年前の同じ調査では、公立高校で58.4%、私立高校で59.2%でしたから、この3年で10ポイントも上昇しました。

 わたしたちが、「今年の1年生はできがよくない」というのは、「最近の若者は…」というのと同じくらいの常套句で、少しは割り引いて考えなければならないのですが、それでも年々少しずつ学力が落ちてきているように思います。このことは、わたしの学校よりもはるかに偏差値の高い高校においても見られる現象です。学力だけでなく、常識力も低下しており、「日本語が通じなくなった」とこぼしている先生もいます。少子化の影響で、一生懸命勉強しなくても大学に合格するので、嫌いな勉強に対する「モチベーション」が低下してきているのです。

 しかし、保護者の皆さんはわたしと同感だと思いますが、高校時代に勉強したことは、そう簡単に忘れるものではありません。わたしは文系ですが、学校の定期テストの監督時に、数学の問題を目にして、その場では解けなくても少し復習すれば解けそうだと感じることがあります。そして高校時代に勉強したことは「思考回路」を形づくる上で重要な役割を担っているように感じます。半ば強制的に勉強させられても、また直接役に立たないとしても、自分を形成するバックボーンのひとつとなります。運動クラブに所属する生徒が、意味もわからず強制的に練習させられたことが、のちの自分の財産となっている、というようなことが、勉学においても成り立ちます。高校時代に学習の習慣をつけ、入試に関係がない科目も、すくなくとも「定期テスト」を捨てないでほしいと思います。

 また大学での勉強は、高校での知識の基礎の上になりたっています。いまでは、入試に数学のない理系学部も存在しますが、大学で数学が必要ないはずはなく、高校時代楽をした分余計に大学で努力を要することとなります。


プロフィール

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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