薬学部4年制課程と6年制課程の違い

2012/12/26 Wed (No.939)

 昨日お話しした薬学部には、4年制の課程と6年制の課程があります。国公立大学では両課程を設置していても4年制課程の募集人数が6年制課程よりはるかに多く、私立大学では6年制課程しか設置していないところが多いです。6年制課程と4年制課程では、その目的とするところが違うのです。

 昔のイメージである薬剤師養成機関は6年制課程となります。すなわち薬剤師になるためには6年制の課程を卒業する必要があります。学部4年の時に薬剤師の基本的能力を問う共用試験を受験し、それに合格したものが22週にわたって実務実習をうけ、そののち薬剤師国家試験に合格する必要があります。共用試験はほぼ100%の合格率、薬剤師国家試験は70-90%の合格率ですから、大学薬学部に進学すればほぼ薬剤師になることができます。

 それにくらべて4年制課程の薬学部は、企業就職や大学院進学を目指すひとのためにあります。医薬品の研究開発分野はどんどん発展拡張しています。薬剤師としての実務には携わらない研究を主体とした仕事につくことが目的です。ですから当然大学院への進学を視野に入れる必要があります。国公立大学に4年制課程が多いのも、大学院への進学が多いからです。

 ただし、現在は経過措置として4年制課程から薬剤師になる道がないわけではありません。2017年度学部入学生までは、4年制課程卒業後に修士課程を経て薬剤師になる方法もあります。しかし修士課程修了後に共用試験と実務実習があり、薬剤師になるためには最低でも8年間かかります。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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