定員割れを解消するために

2012/11/28 Wed (No.911)

 昨日お話したとおり、大阪では来春もおそらく私立高校への進学率が高まり、公立高校への進学率が低下すると思われます。公立と私立では試験の時期が違うので、早い者勝ちの競争です。一見、教育の公私間の自由競争のように見えますが、不公平な競争に感じます。また本来は府が担うべき公教育の衰退という大きな問題をはらんでいます。公立有名進学校だけを重視する教育政策が公教育の本質とは思えません。大阪府の財政が破綻して私学無償化が困難になったとき、少なくなった公立高校がそれを支えられるのでしょうか。

 また7:3比率がなくなったからといって、私立高校がやみくもに募集定員を増やすことにも不安を感じます。ハード面やソフト面で教育の質の低下を招いていないでしょうか。教室の増設だけでなく図書館や体育館といった共通スペースの拡充は追いついているのでしょうか。正規教員の加配や職員の手配はできているのでしょうか。わたしは私立高校の教師ではありませんので、私立高校の現状はよくわかりません。反論も含めて、私立高校関係者からのコメントをいただけたらと思います。

 私立高校の経営者にとっては、生徒数の増加は経済的効果をもたらします。大阪府からの私立高校への補助金も、生徒人数による頭割り(パーヘッド)で支給されますので、生徒人数が多いほうが経営は楽になります。私立高校にとって経営的には大規模校のほうが有利なのです。

 このまま公立高校の定員割れが続くようなら、公立高校の1クラスあたりの人数を減少させたり、クラス数を減少させたりすることも必要でしょう。1クラスあたり30人にすれば、担任や教科担当の目も届きやすく、もっと充実した教育が可能です。またクラス数を減らして、数学や英語などで少人数展開をすれば、つまずいている生徒達も勉強の楽しさが分かることになるでしょう。
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コメント

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貴重なコメントありがとうございました

公立高校の間では研究会があったりして繋がりがあるのですが、私立高校とはほとんど交流がありません。
そんななか、私立高校の保護者の方から貴重なコメントを頂きありがとうございました。
生徒のための教育を保障するためには、私立でも公立でも適正な規模の定員と適正な選抜が必要なのでしょうね。

私立高校定員

現在高一の息子の母です。公立高校に落ち、すべりどめで合格していた私立高校に通っています。定員とは名ばかりでよほどひどい成績以外はすべて受け入れているので、入学してから授業についていけない→休みがちになる→退学する(クラスに4人ぐらい)ということになります。私立高校サイドは受入れ人数が多ければ経営がうまくいくと思いますが、学校のレベルも低くなるし考えてしまいます。


プロフィール

進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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