大阪府公立学校教員の待遇

2012/08/23 Thu (No.810)

 今日は別の観点から、秋田と大阪の教育の違い見てみましょう。教師に対する待遇の違いです。みなさんは、大阪府の中学教師と秋田県の中学教師とでは、どちらが月収が多いかご存知ですか。それは、当然大阪府だろうと思われる方がほとんどでしょう。じつは、誤りです。

 2011年度の公立中学校の本務教員の平均給料月額(40歳代前半)は、秋田県37.8万円に対し大阪府33.6万円と大阪府が4万円も低くなっています。(出典 「平成22年度学校教員統計調査」文部科学省 2012年3月27日発表)。また大阪府と秋田県では物価も違うので、全国平均を100として物価指数で調整すると、秋田県39.5万円、大阪府32.9万円となります。政治的バッシングの対象となって以来、保護者や生徒に対する悪影響は計り知れず、精神の自由は制限され、給料は低く、遅くまで働いても一切残業代は支払われない。これでは、大阪府の教員は魅力のある職業とは言えません。

 それを反映してか、中学校教員採用試験における倍率には両府県で著しい違いがあります。もちろん採用人数が違うので単純化はできませんが、今年4月に採用された教員の倍率を比べてみましょう。秋田県では、国語19.0倍、数学27.0倍、社会27.5倍、理科11.5倍、英語17.7倍なのに対し、大阪府では、国語2.8倍、数学2.5倍、社会6.4倍、理科2.3倍、英語4.2倍となっています。大阪では、民間企業に就職するより、教員採用試験のほうが簡単です。

 大阪の公立学校の教員の待遇を引き上げ、誇りを持って働けるようにしなければ、教員希望者はますます減少し、近い将来、それこそ微分・積分もできない数学教員や、古典を読めない国語教員が出現するかもしれません。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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