ある大学の入試説明会

2012/05/19 Sat (No.713)

 先日、ある大学の入試説明会に参加してきました。大学ではなく都心のホテルで行われた説明会です。今まで多くの大学説明会に参加してきましたが、説明が上手な大学とそうでない大学があります。

 ここ数年参加した説明会で上手だったのは、畿央大学です。畿央大学はまだ新しい大学で、関西で私立大学としては初の理学療法学科を10数年前に設置し、それから教育学部の開設や看護学科の新設など、あっという間に発展してきました。近年の資格志向とあいまって、入試もどんどん難しくなり、大学としては成功した例に当てはまります。この畿央大学の説明会は、多くのデータを使って実証的に行われます。実証的説明でも、都合のいいデータだけを選択して発表する大学が多い中で、少し不都合なデータもまじえてあります。このまじえ方が非常に上手で、大学の真実を真摯に伝えている印象を与えます。資格を取得することを目的とする大学ですから、客観的データを示しやすいという利点もあります。入試担当者のテンポのいい説明に思わず乗せられてしまいそうになります。

 先日参加した説明会は、畿央大学とも競合する分野を持つ大学の説明会です。これもずいぶん上手でした。この大学は畿央大学よりは少し古く、現在でも短期大学を併設しています。やはり、データを多用した説明で、入試形態別の入学者の割合や評定平均分布率、実質的倍率など有用な情報が多かったです。進路についても、全卒業者を分母に就職希望者数と就職者数、進学希望者数と進学者数をあげてある信頼できるものだと感じました。ただ進路状況の記載が抜粋であったのが残念で、小規模な学科なので、事前に学生の承認が必要だとは思いますが、卒業者全員についてその行き先を提示してあるともっと有用であると思います。実際そのようにすべての卒業生の進路を提示してくれる大学もあります。 

 かつてこの大学の入試説明会は、大学紹介や学部・学科紹介などスタンダードなもので大学案内に書かれていることを紹介しているに過ぎないような内容でした。学長が変わり、ずいぶん意識が変わってきたように思います。これからは学生のために何ができるかが問われる時代です。この大学の将来を注目していきたいと思います。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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