進学校からの就職

2012/04/20 Fri (No.683)

 進学校で民間就職しようとすると大変です。就職希望者は何年かに1度出るくらい。就職希望者がいない年がほとんどです。生徒が優秀であっても、企業は普通このような高校には「指定校求人」は出しません。「指定校求人」というのは就職実績の高い高校を指定して「求人票」を出すことをいいます。高校と企業のつながりを重視した求人です。採用に結びつきやすい求人の形です。「指定校求人」での求人倍率は3倍までとされています。ですから求人数の3倍までの高校にしか求人票を出せません。

 はじめから就職希望者のいない高校に「指定校求人」を出しても誰も応募してくれません。「求人票」を出しても高校からまったく応募がなければ、結局その年の採用はゼロになってしまいます。これでは企業は困るのです。ですから、企業がある年に進学校に通う生徒を採用したいとしても、気軽に「指定校求人」を出せないのです。リスクが大きいのです。

 それでは進学校に通っていて、民間就職したい場合はどうしたらよいのでしようか。自分が就職したい企業をあらかた決めて、就職担当の先生に伝えてください。そして担当の先生に、企業訪問をおこなって、「求人票」を送ってもらえるように頼んでください。もちろん企業訪問しても、毎年特定の高校から採用しており「求人票」を送ってもらえないことも多いです。しかし黙って待っていても向こうから自動的に「求人票」が送られてくることはありません。また就職希望も漠然と「事務職」希望というだけでは、事業所に働きかけようがありません。ところで高校への「求人票」の送付は7月1日からで、企業内で、どの高校に求人を出すかを決定するのは5月から6月です。ですから就職したい場合は、それまでに動かなければなりません。社内で「求人票」を出す高校を決定した後では遅いのです。

 現在では、「指定校求人」は少しずつ減少し、WEBによる公開求人に移行しつつあります。WEB公開求人は倍率が10倍を超えるものが多く、人気企業では大阪だけではなく全国から応募があります。ですから、誰が競争相手となるのかまったくわからず、不確定性が強い求人です。でも進学校であれば、就職学科試験は強いはずです。あとは、面接においてどれくらい自己PRできるかです。就職では、学科試験より人物に重点が置かれます。就職担当の先生となんども面接練習をしてください。そして応募前職場見学に参加してください。

 就職は必ず高校を通じて行わなければなりません。自分でハローワークに行って見つけてくることはできないのです。進学校で就職を希望する場合は、自分の意思をできるだけ明確に就職担当の先生に伝えておくことが肝要です。就職は進学よりむつかしいと思っておいたほうがいいでしょう。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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