私立大学とセンター試験

2010/01/14 Thu (No.6)

 大学入試センター発行のリーフレット「多様な大学入試をめざして」によると、センター試験を利用する私立大学は、毎年10校ぐらいずつ増加して、今年は495大学に上ります。(下のグラフはセンター試験利用大学数、一覧は関西のセンター試験利用私立大学、いずれも出典は大学入試センターによる)
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センター試験利用大学      関西のセンター試験利用大学

 それでは私立大学では、どのようにしてセンター試験を利用しているのでしょうか。関西で人気のある関西大学を例にとって見てみましょう。関西大学では、センター試験を利用した入試は3回行われます。それぞれ前期・中期・後期と呼ばれています。そして、前期と後期では大学での独自試験を行わずセンター試験の得点だけで合否を決定し、中期では独自試験とセンター試験との得点を併用して合否を決定するという形をとっています。出願締め切りは、前期はセンター試験の実施直前、中期はセンター試験実施後で国公立大学前期試験実施以前、後期は国公立大学前期試験の直後となっています。この形のセンター試験利用が標準だと思います。

 しかし、センター試験の利用の仕方は、各大学によりまちまちで、関西圏でも、1度しか利用のチャンスがない大学、何度も何度も利用ができる大学、独自試験との併用しか行っていない大学などさまざまです。私立大学にとってセンター試験利用のメリットは、独自の問題を作成する必要がないこと、学生を募集する多くのチャンスが得られること、受験料収入が得られることなどだろうと思われます。

 受験生にとって、願書を提出するだけで、センター試験の得点に基づいて合否を判定してくれるわけですから、受験のチャンスが増え、おいしい話のように思えます。しかし、実際は、有名な私立大学にセンター試験利用で合格できる者は、もともと成績優秀で、その大学が独自に行う個別試験を受験してもかるく合格してきます。私立高校が進学実績を上げるために、国公立大学志望の成績優秀者にセンター試験利用入試を数多く受験させて合格実績を稼いだたというのは、有名な話です。

 私立大学の入試の中心は、あくまで各大学が独自に行う個別入試です。センター試験利用入試の募集定員も個別入試に比べると非常に少なく抑えられています。したがって、私立大学だけにターゲットを絞っているものが、センター試験一本で合格するのは難しいと思います。センター試験利用の私立大学受験は、国公立大学を目標にしているものが、受験機会を増やすために受験する性質のものだと私は思っています。
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進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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