大阪府立大学の志望者減少

2011/12/20 Tue (No.556)

 昨日大学の志望動向をまとめていて、大阪府立大学の現時点での志望者があまりにも少ないことにショックを受けました。昨日のデータは前期日程の志望動向ですが、工学域の入試が行われる中期日程でも対前年比84と苦戦しています。ただ、工学域の志望者の減少幅が大きいのは偏差値46から58の学力層で、上位層の減少はそれほど大きくありません。ベネッセではB判定偏差値を61としています。

 ところで大阪府立大学は府が設立する唯一の大学です。歴史をひも解けば、130年前に設置された獣医学講習所をその前身とし、2005年には大阪女子大学、大阪府立看護大学を吸収合併して新しく公立大学法人として出発しました。

 6月にわたしの高校でおこなわれた大学説明会に、府立大学の文系の先生が2名お見えになり、進路指導室でお話したとき、教育行政の影響で文系学部が縮小されることを嘆いておられました。とはいえ、2012年からは、4学域13学類の大学として新しい出発をします。文理融合型の新しい学際的な大学のスタートです。これからの大学に期待していました。その矢先、ダブル選挙の結果を受けて大阪市立大学との統合のうわさが立ち始めました。11月の終わりに大阪府立大学でおこなわれた進路研究会の冒頭で、挨拶に立った先生がやや自嘲気味に巷では、「大阪都立大学」だの「首都大学大阪」だのとすでにそういう名称までささやかれているのですとおっしゃっていました。

 大阪府立大学は府民にとって誇れる大学です。航空宇宙工学科はとくに有名で、小型人工衛星「まいど1号」の打ち上げには、大阪の中小企業と大阪府立大学の叡智が結集されました。また2013年の夏には府立大学学生の設計開発による超小型人工衛星「OPUSAT」の打ち上げも決まっています。獣医学科をもつ大学も関西では大阪府立大学だけです。

 大阪府民であるわたしにとっても身近にある大学です。わたしは高校生のころ「白鷺駅」から「堺東駅」まで、南海高野線で学校に通っていました。そしてその「白鷺駅」のすぐ近くに大阪府立大学があり、通学の行き帰りにいかにも大学らしいキャンパスを眺めることができました。中学生のころ大学祭にもいったことがあり、わたしにとっても思い出のある大学です。

 その大学に志望者が集まっていません。志望動向はダブル選挙の前のものなので、統廃合の可能性の影響があるとは思えません。4学域にしたことで不透明感があるのかもしれません。キャンパスも広く落ち着いた大学です。大阪府民の一人として大阪府立大学の今後の健闘を祈っています。
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コメント

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コメントありがとうございます

わたしの周りにも府大とかかわっているかたが何名かいらっしゃいます。大阪府立大学はいろんな業績を上げているので、このまま頑張ってもらいたいですね。
親戚の方も気を揉んでいらっしゃると思います。

はじめまして

はじめてコメントさせていただきます。
府立大の行方が,とても心配になりました。親戚がそこで教授さんをしているだけに,存続を強く望んでいます。


プロフィール

進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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