法学部の不人気

2011/11/14 Mon (No.519)

 わたしが学生だったころ、文系の人気学部は法学部と経済学部でした。どちらもいわゆる「つぶしのきく」学部で、ジェネラリストを求めていた企業にとって人材の供給源となっていました。石油危機を乗り切って日本が安定成長へと向かうころです。しかし、現在一番人気がないのがこの2つの学部です。とくに法学部の人気の凋落は著しいです。

 法学部といえば、法律家を養成する学部でもあります。法律家になるためには、法学部卒業後、2年間の法科大学院に進学し、その修了ののち司法試験を受けることになります。ところが法科大学院を修了してもなかなか司法試験に合格しないのです。

 2011年度の司法試験合格率は23.5%しかありません。しかも、合格者は難関大学の法科大学院出身者に集中しています。2011年度の司法試験で50人以上の合格者を出しているのは、東大、中央大、京大、慶大、早大、明大、一橋大、神戸大、同志社大、東北大の10校です。また合格率が30%を超えているのは、一橋大、京大、東大、慶大、神戸大、千葉大、中央大、早大、東北大、首都大、名大、岡山大、北大の13校です。易しい法科大学院に進学すると、10人に1人も司法試験に合格しません。

 しかも司法試験は、法科大学院修了後5年以内に3回しか受験することができません。3回以内に合格しないと受験資格を失うのです。

 というわけで、多額の授業料と長い勉強期間を費やしても、法曹への道はなかなか険しく、このことも法学部不人気の一因となっています。
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進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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