大阪府育英会入学資金貸付制度

2011/09/10 Sat (No.454)

 財団法人大阪府育英会の募集する、大学等の入学に必要な「入学金貸付制度」の校内締め切りは、9月初めです。この制度は、大学・短大・専修学校(専門課程)に入学を希望する者の保護者に28万円(生活保護家庭は25万円を加算)を限度に無利子で貸し付けるものです。保護者が大阪府に居住していることが条件です。

 父母等の保護者の住民税の課税標準額を合算した額が196.5万円を超えるものは申し込むことができません。この額は標準4人家族で590万円程度の年収となります。収入を証明するものとして「住民税額の決定・変更通知書」または、「住民税課税総所得の証明書」が必要です。「源泉徴収票」「確定申告書」は収入に関する証明書として使用できません。

 ところが、です。今年の「入学資金貸付制度のしおり」に「平成22年度は、課税標準額0円(非課税)の方が採用となり、23年度も申込者多数の場合は、ご期待に添えない場合がありますのでご了承願います」とあります。課税標準額0円という額は、年収にして標準4人世帯で約250万円となります。昨年度は父母をあわせて、ひと月約20万円を超える家庭は採用されなかったというわけです。非常に厳しい年収制限だといえます。以前は、このような記載はなく、申し込んだ多くの保護者が、貸付を受けられました。

 日本学生支援機構の奨学金が、入学後の貸与になるのと異なって、この貸付は入学前に受けられます。ただしタイミングが微妙です。推薦入試や私立の専願入試の場合は11月下旬、併願入試や国公立入試の場合は3月中旬に貸付金が貸与されます。これは、推薦入試・併願入試ともぎりぎりの時期で、入学金納付期限に間に合わない大学も多くでてきます。

 入学金に充当することのできる貸付には、その他に「国の教育ローン」がありますが、これは、大阪府育英会の貸付とは逆に、生活が「安定」していることが必要です。ローンや家賃、公共料金の滞納がある場合は、貸してもらえません。

 以上のことからおわかりのように、「大阪府育英会入学資金貸付制度」からも「国の教育ローン」からも排除されるのが、4人家族の場合、年収250万円を超えるが、つましい生活で家賃や公共料金の支払いが遅れた月がある、という家庭です。しかし、そのような家庭は数多くあり、また一番、入学金貸付を必要としている家庭でしょう。制度の不備を感じます。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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