看護学部設立不認可

2011/09/03 Sat (No.447)

 先日「日本国際大学」設立不認可の話をしました。実は、看護学部の新設をめぐっては、過去にも同じような事件があります。新設予定の「関西科学大学」が、理事会での議事録に虚偽の記載があることを文科省に指摘され、設立申請を取り下げたというものです。2006年11月の出来事です。当時、看護学部(科)を新設する大学が多く、「関西科学大学」も「スポーツ科学部」、「看護学部」の2学部を設置する予定でした。そして、フライングといえる行為ですが、設立認可を前提として、すでに指定校推薦の募集要項を各高校に送付していたのです。それぞれの高校で合計250名を超す生徒がこの指定校推薦に応募しており、かれらの行き場所がなくなってしまいました。

 わたしは当時、別の高校につとめていましたが、11月に「関西科学大学」が開催した進学説明会に出席していました。新設の看護学部ということで興味があったからです。申請取り下げの騒動があったのはちょうどそのときです。本来ならば、学長予定者から挨拶と設立の経緯についての説明があるはずなのに、学長予定者が欠席しています。説明会というのに、話の歯切れが悪く大学のスタッフも落ち着きがありません。もちろんその場では、設立申請を取り下げることなどまったく触れられませんでした。

 さいわい、わたしの勤めていた高校からは指定校推薦応募者はいず、事なきを得ましたが、奈良県には複数名の応募者がいる高校も多かったと聞きます。大学の果たす社会的責務は大きく、設立のための書類にごまかしは許されません。「関西科学大学」の事件以来、多くの大学で学部新設に対して慎重になりました。そのようななかで、先日の「日本国際大学」の不認可事件です。日本の大学の体質は、まだまだ改善されてないのかもしれません。

 ところで「関西科学大学」とよく似た名前の大学に「関西福祉科学大学」がありますが、両者はまったく関係がないことを申し添えておきます。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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