高校生の就職内定率の推移(大阪府・全国)

2011/03/08 Tue (No.264)

 下のグラフは大阪府と全国の11月末時点での、高校生の就職内定率の推移です。なぜ11月かというと、3月末では、就職をあきらめてしまった生徒が分母から除かれ、見かけ上の就職率が高く表示されるからです。11月末では、1次試験(9月)に不合格だった生徒も、まだ就職をあきらめていません。(高校・中学新卒者の就職内定状況等 厚生労働省から作成)

就職内定率


 一見してわかることは2008年卒業生から、大阪の就職内定率が急速に悪化していることです。2010年卒業生からは全国の就職内定率を下回り、今年は、ついに全国ワースト4になりました。ちなみに、橋下知事が就任したのは、2008年1月であることを付け加えておきます。

 かつては、就職の多い学校にキャリアカウンセラーの資格を持つキャリアコーディネーターが配置されていました。わたしが前の学校の進路部長になった最初の年(2006年)に、府立高校に派遣されているキャリアコーディネーターの合同発表会があり、わたしもそれに参加しました。「しんどい」生徒たちを相手に、クイズ形式の就職ガイダンス、全員を対象にした職場見学の実施、生徒の就職相談の対応と、授業や生徒指導に追われる教員にはできない、きめの細かい実践報告でした。ところがこのキャリアコーディネーター派遣事業は、現在の知事になって廃止されてしまいました。

 2006年、2007年と上昇した大阪府の就職内定率も、事業廃止後の2008年には、全国の就職内定率が上昇しているにもかかわらず、下降に転じました。リーマンショックをうけて、就職率はさらに落ち込みました。そこで、リーマンショックの翌年である2009年の秋、大阪府でも、就職希望者が多く、就職状況が思わしくない高校に、就職支援員が配置されることになりました。ところが、この就職支援員派遣にかける費用はわずか720万円。それもリーマンショックを受けて、年度(2009年)当初に提出された予算要求1700万円が0円に削られ、秋にようやく部長要求で復活した単年度限りの予算でした。(出典 平成21年度当初予算(部長復活要求)府立高校就職・就学支援事業)。それ以降の大阪の予算案を調べてみても就職支援予算は組まれていません。

 にもかかわらず、進学指導特色校(トップ10校)に2億円、イングリッシュフロンティアハイスクールに2億円の予算が割り当てられています。大阪の就職内定率が全国ワースト4であるのに、この予算配分はあまりにも理不尽だとは思いませんか。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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