千里国際高校の英断

2010/12/03 Fri (No.168)

 12月2日の朝日新聞夕刊に、関西学院千里国際高校が私立高校授業料無償化を辞退したという記事が載っていました。大阪府で実施される、来春からの私立高校への助成は、上限が58万円までと定められており、授業料がそれを上回る場合は、学校が超過分を負担することが前提となっています。

 助成を受け入れた高校では、この費用を捻出するために、今後、新入生に対する設備費や諸費などの値上げ、校内での人件費・学校運営費の削減などを行うかもしれません。このことが新たな負担を新入生に課したり、実質的な教育水準の低下を招く恐れがないとはいえません。

 千里国際高校の授業料は年96万円で、他の高校と比較すると高くなっています。千里国際高校は、「制度に参加すると、本来教育のために使うべき費用を、多額の学費補助に用いなければならなくなる。これまでの充実した教育が不可能になる」として助成を受けないとの判断をしました。

 わたしは、これもひとつの見解だと思います。学費補填のために多額の資金を使うことは、経営努力だけでやっていけないことも多く、人件費の削減、クラブ活動費の減少、図書費の減額など最終的に生徒のもとにそのツケが回ってくるかもしれません。他の私立高校に迎合せず、お金をかけて高度の充実した教育を行うという理念は、それはそれで立派なことだと思います。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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