第一種奨学金より給付型奨学金を

2016/11/02 Wed (No.1554)

 昨日お知らせしたように、日本学生支援機構は低所得世帯の生徒に無利子の奨学金枠を拡大し、評定平均の縛りを撤廃しました。対象者は、「大学等への進学後、特に優れた学習成績を修める見込みがあること」となっていますが、別の文面では「例えば評定平均値が『2.0』の者も含まれます」とあります。

 評定平均値2.0といえば、修得できなかった単位を有する生徒が大半です。ほとんどの高校では、普通に出席し普通に勉強していれば、未修得となることはありません。たとえ定期テストの成績が振るわなくても平常点でカバーできます。評定平均値2.0には、大学や専門学校に進学して、継続して学習を続けていけるかどうか心配な生徒も含まれます。進学先を卒業後、安定して仕事を続けていくことができないかもしれません。そのような生徒でも、住民税が非課税であって、申し出があれば、第一種奨学生として推薦することになります。第一種奨学枠が拡大されることは好ましいとは思いますが、無利子ではあるものの、ローンには変わりありません。将来の奨学金返済を考えるとき、少し複雑な思いは残ります。

 本来、奨学金は成績優秀であるにもかかわらず、経済的事情で進学が困難な生徒に「給付」されるべきものだと考えます。現在の奨学金制度と並行して、例えば評定平均が4.5以上ある生徒に対しては、「志望理由書」なども添付させたうえで、月額3~5万円を「給付」するというような制度の実現は困難なのでしょうか。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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