絶対評価でも相対評価でも生徒を正しく評価することは困難

2016/10/18 Tue (No.1548)

 絶対評価は、定期テストの点数、提出物、授業態度、学習意欲などそれぞれに到達基準を定めてその基準に到達していれば一定の評価を与えるという評価方法です。したがってパーセンテージとは関係なく、多くの生徒に5や4を与えることが可能となります。しかし、中学校ごとに授業内容やテストの難易度など評価の基準が違うので、絶対評価にしたからといって必ずしも生徒の客観的到達度を評価することはできません。現在の状況では、絶対評価であっても、相対評価であっても生徒のもっている力を正しくはかることはできないのです。

 神奈川県では、中学校の調査書は絶対評価です。平成25年1月に神奈川県教育委員会は、2学期制では前期の、3学期制では1学期の学習評価を中学校ごとに公表しています。中学校によって評価に大きなばらつきがあります。とくに2学期制の中学校の評価を見ると絶対評価の矛盾が明らかになります。ある中学校では国語の評定5が43.6%もあるのに、別の中学校ではわずか1.1%しかなかったり、実技教科においても音楽の評定5が30.5%の中学校もあれば、2.3%の中学校もあります。体育や技術家庭にいたっては、評定5が0%の中学校もあります。

 このような中学校の評価を公平といえるでしょうか。中学校間に学力格差があるとしても、この評定を入試に使用することには、公平性を欠くと思います。大阪府の中学校がどのような評定の出し方をしているかはわかりませんが、評定が1違うと総合点で10点異なってきます。もし神奈川県のようであれば、5段階の絶対評価より、かつての10段階の相対評価のほうがより信頼できるように思われてなりません。
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進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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