大阪府立高校入試の調査書

2016/10/17 Mon (No.1547)

 大阪府立高校の入学試験は毎年変更されています。それは、学力の高い地域の学力の高い中学生には有利で、学力の低い地域の中学生には、たとえ学力が高くても、不利に作用していきます。そして人気のあるいくつかの学力の高い高校と人気のない学力の低い高校との二極分化を生み出していきます。人気のない高校は廃校となるか統廃合の対象とされます。

 過去2年間に起こった高校入試の変更を調査書の取り扱いを軸としてながめてみることにしましょう。

 2015年度までは、全日制普通科の入試は学力検査、調査書それぞれ350点を満点とし、学力検査と調査書の割合を高校ごとに6:4、5:5、4:6にした700点満点で判定されました。調査書は10段階の相対評価でつけていました。この入試方式は、相対評価であったとしても2014年度まで学区制があったため、中学校間格差はそれほど大きくなかったと思います。

 2016年に、入試制度が大きく変わり、前期・後期の入試がなくなり、一般選抜に一本化されました。また学力検査、調査書それぞれ450点満点となり、学力検査と調査書の割合を高校ごとに7:3、6:4、5:5、4:6、3:7にした900点満点で判定することになりました。調査書の取り扱いは大きく変更されました。

 調査書は5段階の絶対評価となり、調査書に対して、「各中学校は、平成27年度全国学力・学習状況調査結果の平均正答率を活用し、在籍する生徒全体の学力状況に応じて『評定平均の目安』を 算出し、その目安の±0.3ポイントの『評定平均の範囲』内で調査書の評定を確定する。」という府内統一ルールが適用されました。絶対評価自体が客観的な評価基準があいまいである以上に、その中学校の個人の評定が、在籍する中学校の生徒全体の学力状況によって引きずられていくこととなりました。

 府内統一ルールについては次の表をご覧ください。(「学校選びの道しるべ (2015年4月16日)」 開成教育グループ より引用)

2016府内統一ルール

 中学校によって、努力していても評定が下がったり、努力していなくても評定が上がったりする現象が起きるようになったのです。

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進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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