大阪市は2015年から文楽への補助金を廃止

2014/10/26 Sun (No.1432)

 今日の新聞に、文楽協会に対して大阪市が来年度から補助金制度を廃止する、との記事が載っていました。文楽協会への補助金は、橋下市長のもとで2012年度に25%減額され、13年度以降は年間入場者数が目標に満たない場合はさらに減額するとの方針が続いていました。その結果、2014年度の補助金は、2011年度の約4割となっています。

 この補助金を廃止するというのが大阪府の方針です。文楽は大阪の生んだ立派な芸術です。娯楽が多様化した現代では、愛好家は少なくなったかも知れませんが、興行成績でその存亡が決定されるという性質のものではありません。

 今年は、竹本住大夫の引退もあって、春の文楽公演は満員でした。昨年よりは、観客数は多いようです。それでも、運営資金は不足しています。そのようななかで、補助金が廃止されたら、文楽の質を維持していくことが可能でしょうか。人形の衣装やかしら、太棹の維持にもお金がかかります。かしらのバネには現在手に入らないセミクジラのひげが使われています。

 興行成績だけを言うのなら、春の「菅原伝授手習鑑」や夏の「女殺油地獄」などの人気狂言だけを演じていればいいのかもしれません。しかし、人気はないが、すぐれた作品も上演しなければ、やがて上演できなくなってしまいます。夏の「槍の権三重帷子」などはあまり上演されない演目ですが、素晴らしい仕上がりになっていました。

 文楽が、世界に誇る伝統芸能であり、保護に値するものであることを理解することが、大阪市には難しいのでしょうか。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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