民間人校長に続出する不祥事

2013/09/23 Mon (No.1215)

 橋下大阪市長が肝いりで始めた民間人校長に不祥事が続発しています。大阪市が今春採用した11人の民間出身の校長のうち6人に問題行為が発生しています。その内訳は、1.思い描いた職場と違うとして3ヶ月足らずで校長職をなげうった校長、2.保護者の尻を触るなどセクハラ行為で更迭された校長、3.市教委が行なったように見せかけてアンケートを行なった校長、4.「子どもをつくらないの」など女性職員に尋ねて謝罪した校長、5.全国学力調査の日など3回手続きをせずに外出した校長、6.校長室で教頭と口論になり教頭に土下座させた校長、となっています。(出典 朝日新聞 9月20日朝刊)

 ひどいと思いませんか。11人のうちの6人、民間人校長の過半数の校長が不祥事を起こしています。学校は、企業利益を追求するようなマネジメントの場ではありません。不登校の児童や生徒もいれば、問題行動を起こす児童や生徒もいます。東京都の担当者でも「教員経験のない状態で学校のトップに就くのだから、よほどの人材でないと務まらない」と述べています。(出典 朝日新聞 9月20日夕刊)。

 昨年4月1日時点で、全国でも民間人出身校長は89人。ここ数年は横ばい状態です。それでも橋下市長の大阪市は、2014年度には、69人の新規採用校長のうち、35人を民間人校長にする方針です。昨年度は11人の新採の民間人校長に928人が応募しました。それでもこの不祥事です。今年はこの35人枠に、たった143人が応募しているだけです。本当に大丈夫か、民間人校長。赴任した学校では教員経験もなく絶対的権力を持つわけです。教育のプロフェッショナルを校長にしなくても、本当に大丈夫ですか。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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