大学の早すぎる就職活動

2010/10/07 Thu (No.110)

 大学生の就職内定式が、多くの企業で10月1日に行われました。大学3年の夏から続く長い就職活動の集大成です。10月5日の朝日新聞朝刊に「早すぎ就活見直し論議」との見出しで、高木文部科学大臣が経済団体のトップに「就職活動の早期化には歯止めが必要」と要請した、という記事がでています。

 3年の夏から就職活動に専念しなければならないなら、大学教育は十分に機能しません。専門教育に必要な基礎知識を身につけるだけでも年月が必要です。わたしが学生だった頃は、2年間の教養課程(Allgemeine Bildung)が終わって初めて専門教育が始まりました。そして就職活動は4年になってからでした。ただでさえも、知識の量が少なく、就職活動が前倒しになっている現代の大学生では、専門教育どころか一般教養の習得さえも危うい状態です。高い授業料を払って就職のノウハウを身に着けるだけでは、大学の価値はありません。

 日本私立大学連盟会長の白井早稲田大学総長も「採用活動は4年生の夏休み以降、内定は10月以降、これを企業側に徹底していただきたい」とコメントしているそうです。「卒業後3年新卒扱い」とならんで、大学で学業にもっと専念できる環境を作ってほしいと思います。
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コメント

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とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。


プロフィール

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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