専門学校の就職率

2013/05/14 Tue (No.1079)

 電車の車内には高い就職率を誇る専門学校の広告があちこちに見られます。就職率98%、就職率100%など、大学に行くよりはるかに高い就職率です。就職先にも有名企業の名前がおどります。生徒たちも合同説明会やオープンキャンパスに出かけて専門学校の魅力にとりつかれて帰ってきます。

 ある有名な外語専門学校の話です。就職率は97%、おもな就職先には全日空、リッツカールトン大阪・リーガロイヤルホテル・ ハイアットリージェンシー・近畿日本ツーリストなど錚々たる企業が並びます。専門学校おそるべしです。でもよく見てみましょう。就職率の表し方にはいろいろなものがあって、上記の就職率は、就職者数/就職希望者数をあらわしています。3月の卒業まで就職をあきらめずにがんばった学生が就職希望者数となります。途中で就職をあきらめて、就職活動から降りたものは含みません。ですから最近では就職率には、就職者数/卒業者数を使うことが多くなりました。その表し方だと上記の専門学校の就職率は59%となります。また入学定員を分母にとれば43%に下がってしまいます。数字のマジックにだまされてはいけません。またおもな就職先も過去何年かの就職先なのかもしれません。

 もちろん専門学校を卒業して進学する者もいますし、優秀な学生もいます。TOEICを800も900もとり、ビジネススキルも優秀な学生であれば就職もお望みしだいでしょう。しかし本来専門学校には入学試験はありません。したがって多くの学生は受験勉強をしたこともなく、就職先の華やかさに惹かれて進学したのちに、現状の厳しさに気づくのだと思います。

 とはいえこの専門学校はそれでもまだ良心的なほうだといえます。「進路情報カード」の就職状況が空白の専門学校も多く存在します。
関連記事

コメント

Secret

私立薬学部等の国家試験合格率と同じカラクリですね。


プロフィール

進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

ブログ内検索
カテゴリ
今まで訪問された方
最新記事
月別アーカイブ
RSSリンクの表示