大学院進学率があらわすもの

2010/10/05 Tue (No.107)

 わたしが、大学院進学率を大学の判断材料の一つにするのは、大学で真面目に勉強している学生の割合をみるためです。大学院進学率は、理系の学部のほうが高いので、理系学部を持つ大学とそれを持たない大学とは、分けて考えなければなりません。(9/1710/3のブログを参照してください)

 大学の一般入試入学者の割合が、大学に入学する学生の資質をあらわすとしたら、大学院進学率は、大学での教育の内容をあらわすといえます。大学院に進学することは、研究者としてのスタートラインに着こうとすることです。大学が、学部の4年間に、そのための学識と向学心を学生に与えうる教育をしているというあかしです。大学が「レジャーランド」であれは、さらなる研究をしようとも思わないでしょうし、そうする能力も身に付きません。大学院進学率の高い大学では、一般学生に対しても、大学での授業の質がある程度保証されていると考えるからです。

 とはいえ、理系学部の修士課程をのぞいて、大学院に行くことは、茨の道を歩くことです。とくに文系学部の大学院卒は、一般企業への就職の道はほとんどありません。ポスドクやオーバードクターがごろごろしている現在、大学に職を見つけることは、才能と僥倖に恵まれたものだけに与えられています。残りのものは、非常勤講師として大学をかけもちするか、公務員になるか、わたしのように高校教師になるかの道しかありません。
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Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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