教育格差は容認されるべきか

2013/03/21 Thu (No.1025)

 今日の朝日新聞朝刊に朝日新聞とベネッセとが共同で実施した小中学校保護者意識調査の結果が載っていました。全国公立小中学校の保護者6831人の回答結果では、「学校週6日制」に80.7%の保護者が賛成しています。また「教育格差」の存在が「当然だ」、「やむをえない」とした人の割合が59.1%となり、過去2回の調査と比べて初めて多数派となったとあります。(出典 「朝日新聞」3月21日 朝刊)

 学校6日制は児童や生徒に確かな学力をつけてほしいという願いとともに、不況のもとで両親ともに働く家庭が増え、すこしでも学校に多くの時間面倒を見てほしいとの思いもあるようです。

 教育格差を容認する人が増えたことには、わたしは違和感を覚えます。「所得の多い家庭の子どものほうがよりよい教育を受けられる傾向」を是認することは、所得の違いによる「教育格差」とそれに付随する「所得格差」を固定し、世代間にわたって再生産していくことにつながると思うからです。小中学校で学習することは、現代の社会人として生活していくうえでこと必要不可欠なことがらです。四則計算ができ、簡単な英語がわかり、新聞が読め、ニュースを理解することは人間としての生活を営むために必要です。教育はまさに社会権的基本権なのです。能力の高い生徒が高度な教育を望むことは否定しませんが、いかなる生徒であっても最低限必要な教育内容を習熟することは保障されるべきだと思います。

 小学校・中学校でドロップアウトして、「おれもう算数わかれへん」とか「うち英語の過去形て知らんねん」という子どもを生み出してはいけないのです。そのために必要なことは多くの若く熱意のある教師を初等教育に投入して、少人数教育や習熟度にかなった教育などで「教育から降りてしまう子どもたち」をなくしていくことだろうと思います。「教育から降りてしまう子どもたち」を少なくすることが、経済を下支えし、社会全体の経済的負担を軽くすること関わってくるのです。
関連記事

コメント

Secret



プロフィール

進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

ブログ内検索
カテゴリ
今まで訪問された方
最新記事
月別アーカイブ
RSSリンクの表示