2次試験で挽回可能か

2020/01/27 Mon (No.1674)

 今日から、国公立大学の2次試験の出願が始まります。もう出願校は決まりましたか。もちろん、2次試験の配点は大学によって違いがあります。2次試験の比重が高いほど2次試験で挽回が可能となりますが、2次試験の比重が高い大学は旧帝大など難関大学が中心となります。

 これは10年前の記事からの引用ですが、出願にあたっては、C段階やD段階からどれくらい逆転が可能なのかも見てみる必要があります。つぎの表は、2010年度ベネッセのデータネットの資料からのものです。
大阪大学和歌山大学

 ここで大阪大学法学部前期では、昨年度B判定だった人が53人、そのうちの合格者が40人、C判定だった人も53人、そのうちの合格者があ30人、D判定だった人が32人、そのうちの合格者が9人、Eからでも合格者が出ています。すなわち、2次試験で十分、挽回可能だということです。ところが、和歌山大学システム工学部デザイン情報では、B判定15人のうちの合格者は11人、C判定17人のうち合格者は6人であり、センターでの判定と合格可能性との間にかなり強い相関性があります。
 
 センター試験の判定が、合否によく反映される大学とそうでない大学があるので、判定だけを気にせずに度数分布表をよく検討して志望校を決定していってください。

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出願大学の選定

2020/01/24 Fri (No.1673)

 生徒のみなさんには、センターリサーチやデータネットの結果が返却されていることと思います。自分の思っていたような結果を出せなかった人もいるかと思います。でも、落ち込まないでください。Compassやバンザイシステムを利用して、全国の大学から丹念に検討していくと、必ず合格可能性の高い大学が見つかります。河合塾やベネッセに提出した希望校一覧の結果で自分の可能性を狭めてしまってはいけません。

 進学校の場合、ほとんどの生徒がセンター試験を受験するので、担任や進路の先生は一人一人の生徒の出願校の相談に多くの時間をかけることができません。自主性を重んじるというという名目のもと、ほとんど受験指導をしないような進学校もあります。もともとの第一志望だけしか顧みず、だめなら浪人したらいいという風潮の学校もあります。もちろん丁寧に生徒の相談にこたえる進学校もあります。わたしは、現在進学校に勤めていますが、担任の先生は遅くまで学校に残って、Compassとバンザイシステムを使って、個々の生徒の合格可能性と出願先を検討していました。

 かつてわたしが勤めていた中堅校では、センター試験受験者は50人程度だったので、Compassが公開されると、センター試験受験者をLAN教室に集めて、担任の先生と一緒に、ひとりひとり出願校を細かく検討していきました。先生の指導の下でならCompassが使用できるので、生徒たちはLAN教室のそれぞれのパソコンで、検索条件を変えながら、センター利用の私立大まで含めて、自分自身で遅くまで検討していました。学科を少し変更するだけで、合格可能性が異なってきます。何校かの候補がきまると、家で保護者とも相談できるよう、LAN教室のプリンターで印刷して、それを生徒は持って帰ります。先生からするとすごく手がかかりますが、それだけ楽しみでもありました。

 なかなかサポートを受けられない場合でも、簡易版バンザイシステムは誰にでも公開されているので、それを利用してできるだけ多くの可能性を探っていってください。

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センター試験中間集計

2020/01/23 Thu (No.1672)

 大学入試センターから、センター試験の平均点についての中間集計が発表されました。1月22日現在の集計で約半数の受験者の得点によるものです。( )の中の数値は100点満点に換算したものです。

中間発表
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データネットとセンターリサーチ

2020/01/22 Wed (No.1671)

 本日、ベネッセのCompassデータネットと河合塾のバンザイシステムのセンターリサーチの集計結果が公表されました。Compassは午前10時ごろから、バンザイシステムは昼過ぎに閲覧できるようになりました。

 両者の判定基準が異なるので、同じ生徒でも判定結果が異なる場合もありますが、自己採点の時に書かなかった大学については、コンピュータを利用して、どちらのシステムでも同じような検索ができます。Compassは教員を対象としているので、担任や進路の先生の指導のもとで検索ができます。バンザイシステムは、その簡易版については、誰でも検索することができます。

 明日、ベネッセでも河合塾でもデータの説明会が行われ、進路や担任の先生が参加します。生徒の皆さんへの説明は、明日の夕方か明後日になると思いますが、大学の合格可能性などについて早く知りたい人は、簡易版のバンザイシステムを利用するといいと思います。
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Compassとバンザイシステム

2020/01/15 Wed (No.1670)

 わたしは前任校では、ベネッセのCompassを使ってセンター試験後の受験指導を行っていたことは、前回お話ししました。しかし、現任校では、バンザイシステムを使って受験指導を行っています。Compassとバンザイシステムとどちらか正確で、優れているのでしょうか。

 5年以上前の受験生であれば、Compassのほうが使い勝手が良かったと思います。わたしが、進路部長であった頃に両者を比較して、Compassを選んだのもそういった理由からであり、また生徒用Compassも存在したので、生徒自身で志望校を心ゆくまで検討ができたからです。

 しかし、今年、バンザイシステムにあたってみると、できることはほとんどCompassと変わりません。この両者のどちらを使用するかは、好みの問題であるかもしれません。小さな差異について述べると、Compassでは志望学科をより細かく設定でき、バンザイシステムでは、取得できる資格ででも検索できるというところです。

 もちろんどちらも、二次試験用の記述模試の結果とセンター試験の結果をドッキングさせて判定することが可能です。ですから、自分がどちらの記述模試を受験したか、あるいは、所属高校でどの模試を受験することになっているかに従って、両者を選べばいいのだと思います。わたしの現任校では、全統記述模試を受験しているので、おのずから、バンザイシステムに傾くことになっています。

 ただできるなら、両者を使って受験校を検討してみると、より詳しく正確に自分の位置を確かめることができます。AからEまでの判定基準だけに目を奪われがちですが、その判定基準ではなく、二次試験でどのような対策をすればよいのか、逆転可能性はどの程度あるのかなどを調べるとよいと思います。

 申し添えておきますと、Compassとバンザイシステムとでは、合格可能性の判定基準が異なります。 合格可能性についてCompasではA判定80%以上、B判定60%~80%、C判定40%~60%、D判定20%~40%、E判定20%未満となっています。バンザイシステムでは、それが、A判定80%以上、B判定65%~80%、C判定50%~65%、D判定35%~50%、E判定35%未満となっています。このことにも十分留意しておいてください。
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生徒用センター試験Cpmpassはありません

2020/01/10 Fri (No.1669)

 いよいよ来週末は大学入試センター試験です。改革前の最後の試験となります。わたしも、定年は過ぎていますが、講師として3年生を教えています。ほとんどの生徒が、センター試験を受験するので、わたしもセンター試験の動向は気にかかります。

 前任校で、進路の仕事に携わっていたときは、センター試験関係の資料はほとんどベネッセのものを使っていました。そして、センター試験受験後は、生徒たちに生徒用Compassを使用して、受験校を検索するように勧めていました。2018年までのセンター試験では、生徒用Compassが公表されていたのですが、最近は、生徒用Compassが公表されません。

 2020年の入試でも、センター試験用のCompassのアナウンスがありませんでした。ベネッセにも問い合わせたのですが、Compassの公表はないようです。ただ、教師用のCompassはあります。したがって、もし、Compassでの検索を希望する生徒は、進路指導室か担任の先生にお願いして、検索してもらうといいと思います。
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プロフィール

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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