願はくば花のもとにて春死なん

2013/03/31 Sun (No.1035)

 今日は昼から雨もあがったので、南河内の弘川寺にいってきました。西行が晩年をすごした寺です。西行はみずからが詠んだ「ねがはくば花の下にて春死なんそのきさらぎのもち月の頃」の願い通り、文治6年(1190年)2月16日、桜の花盛りの望月のころに亡くなりました。

願はくば   八重桜

 弘川寺には多くの桜の木が植えられ、桜の名所となっています。本坊庭園の桜も満開でした。また本堂から少し離れたところに、めずらしい白と赤が混交した八重桜が咲いており、大変きれいです。
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Memento Mori

2013/03/30 Sat (No.1034)

 京都市美術館で開かれている「リヒテンシュタイン展」に行ってきました。京都の桜は今が満開です。琵琶湖疏水沿いの桜、岡崎公園の桜、早い遅いはあっても桜の見ごろです。ところでリヒテンシュタイン候国はハフスブルク家の廷臣として活躍したリヒテンシュタイン家の領国です。小豆島と同じくらいの面積の小国ですが、当主は代々美術品の収集家として英国王室に次ぐ世界最大級の個人コレクションを有しています。

 今回の展覧会はそのリヒテンシュタイン家が所有するルネサンス・バロック・フランドル・ビーダーマイヤーなどの絵画と宮殿を飾る装飾品の展示です。日本での初めての公開となります。ルーベンス、ラファイエロ、ヴァン・ダイク、レンブラントなど日本でも有名な作家の作品も展示されています。ルーベンスの愛娘クララを描いた肖像画は小品ですが、生き生きとした描写を感じます。

 あまり注目されないのでしょうが、わたしに印象深かったのは、ヤン・ブリューゲル(2世)が描いた「死の勝利」と題する作品です。1620年ごろの作品とされていますが、多くの死者が街に侵入し生者に忍び寄って大鎌をふるって生者をとりこにするという作品です。王侯貴族であっても死が逃れられないものであるという「死の舞踏」のモチーフはよくありますが、「死の勝利」は市井の市民のもとに死が忍び寄る構成となっています。

 当時神聖ローマ帝国(ドイツ)では30年戦争が始まったばかりで、またペストの流行もありました。Memento Mori(死を忘れるな)、現代のわたしたちには死は忌避するものとなっていますが、死が親しかった時代のほうが、はるかに長いのです。
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小中学校教員の悩みと仕事の魅力

2013/03/29 Fri (No.1033)

 若い先生たちは熱心なのですが、教師を取り巻く環境はかつてより厳しくなっています。ベネッセが2010年に行った調査によると、小学校教員の出勤時刻が午前7時36分、退勤時刻が午後7時5分であり、11時間30分の労働時間となります。残業手当はありません。病気休職者も8500人に上り、精神疾患による休職者はこの10年で倍増しています。

 小中学校の先生にどんな悩みがあるのかは、下のグラフをご覧ください。(出典 「朝日新聞」3月28日 朝刊)

悩みと魅力
 
 作成すべき書類が多く、休日出勤や残業が多い現状で教材準備の時間が取れない状況です。教育行政の無理解や、特別支援の必要な子どもへの対応も悩みの大きな部分を占めます。それにもかかわらず教師を続けているのは、子どもと喜怒哀楽をともにでき、ともに成長していくことができる貴重な職業だからだと思います。
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小学校教員の高齢化

2013/03/28 Thu (No.1032)

 高齢化は小学校教員の世界でも同じです。公立小学校教員の「人口ピラミッド」において、一番ピークとなるのが50歳代の部分です。(出典 「朝日新聞」 3月28日朝刊)

年齢構成

 ただし、20歳代の教員も増えていく傾向にあります。ちょうどいまが年代の移行期となります。今後10年の間に多くの教員が退職し新採用の教員に取って代わります。そのときまでにスキルの伝承が必要ですが、現在でも若い教師たちは熱心に取り組んでいます。

 朝日新聞社とベネッセとの共同調査では、公立中学校の保護者の「先生たちの教育熱心さ」への満足度が2004年度は61.6%、2008年度は66.0%、2012年度は71.9%と増加しています。
わたしの高校の若い先生も初めての場面で戸惑うことはあっても、熱心に教育に携わっておられます。
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教員の高齢化

2013/03/27 Wed (No.1031)

 高校の教師も高齢化が進み、あと数年のうちに多くの教師が定年を迎えますが、大学でも高齢化が進んでいます。公立高校の定年は60歳ですが、国立大学の一般的な定年が65歳なので、高齢化の影響は国立大学のほうがより深刻なのかもしれません。下のグラフをご覧ください。(出典 「大学Times Vol.5」大学情報センター)

国立大

 国立大学教員の過半数を45歳以上の教師が占め、35歳未満の若手研究者が減り続けています。その原因として若手研究者のためのポストが少ないことと、近年の定年の引き上げがあげられています。
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プロフィール

進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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