同志社大学2012年入試のまとめ

2012/05/31 Thu (No.725)

 同志社大学から「2012年入学試験のまとめ」という冊子が送られてきました。志願者を減少させた大学が多かったのに対し、同志社大学は1313名の志願者増となりました。理工学部と生命医科学部の増加数がほぼ全体の志願者増と見合っています。これに対して合格者数は404名減少したので、2012年は厳しい入試となりました。

 学内併願状況については、一人あたり平均受験回数は1.69回で、単願が53.1%、2併願32.4%、3併願9.1%、4併願3.5%となっています。ところで併願に対する合格率は単願37.6%、2併願44.0%、3併願48.6%、4併願53.2%と受験回数が多くなるにつれて合格率が高くなっています。同志社大学の入試問題は学部による出題傾向・難易度に大きな差がなく、学部別受験対策が不必要であることが受験回数の増加が合格率の上昇に結びついていると「まとめ」では分析しています。また、同志社大学の入試問題が、国公立大学2次試験と類似していることが、国公立大学志願者が併願先として同志社大学を受験する理由の一つであると推測しています。

 以上のことから、ボーダーゾーンぎりぎりの生徒が、同志社大学を志望する場合、できるだけ受験回数を増やすことが合格可能性を高めることだといえるでしょう。
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公立学校教員志望者数の減少

2012/05/30 Wed (No.724)

 大阪府教育委員会から平成25年度の公立学校教員採用選考テスト志願者数が発表されました。それによると2012年度には志願者が13162名(確定値)であったものが、2013年度には11807名(速報値)と1355名減少しています。採用予定者数は2012年度2300名、2013年度2310名とやや増加しています。したがって競争率も5.7倍から5.1倍に減少しています。

 大阪で教員となることを避ける受験者が多くなっていることは明らかです。給与は都道府県で最低レベル、生徒に向き合うことより、校長や保護者の評価に向き合う姿勢が求められます。教育に携わったことのない校長も多くなりました。校長がマネジメント能力を基準に外部から選ばれた人物であれば、学級内に起こる葛藤や教育の難しさを十分に理解してもらえないかもしれません。生徒を教えたことも担任もしたこともない校長が生徒の抱える問題を実感できるのでしょうか。

 国公立大学に100人合格させるとか、関関同立に100人合格させるとか、数値目標を掲げることはできます。そして学級ごとに合格者数を競わせることはできると思います。しかし、そんなことが本当に教育の目指すものでしょうか。機械の歩留まりを計算しているのではありません。教育においては、結果よりも過程のほうがはるかに大事だとわたしには思えます。

 そのように考える学生が多いから、大阪の公立学校教員の志望者が少なくなっているのかもしれません。そうだとすれば、それは教育全体にとっては望ましいことですが、大阪にとっては優秀な教師の減少を意味し、決して望ましいことではありません。
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都道府県別中等高等教育学校数

2012/05/29 Tue (No.723)

 皆さんは、高校以上の学校が全国でいくつあるかご存じですか。いつものJSコーポレーションから新たな資料が送られ行きましたので紹介します。(出典「都道府県別/大学・短期大学・専門学校・高等学校」進路データ Vol.460 JSコーポレーション)

学校数

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そして私立高校は

2012/05/28 Mon (No.722)

 昨日述べたような理由で、中堅私立高校の入学者数はどんどん膨れ上がっています。私立高校も学習環境の整備が大変だと思います。校舎の増設や教員の確保など早急の問題です。しかし、経営上は大規模校の方がメリットがあります。というのは、私立高校への補助は生徒一人あたりに一定額を支給する「per head」でおこなわれ、大規模校の方が大きな補助金を受けることができるからです。少人数教育でがんばっている私立高校を尻目に、大規模校はスケールメリットで競争を勝ち抜けていきます。

 進学実績も人数でみると大規模校の方が有利です。私立高校も授業料が無償とならない年収800万円を超える層の子どもたちが多く集まるエリート校、そして大規模校、少人数教育を特色とする高校と分化していくのかも知れません。

 もちろんわたしは、私立高校のことを詳しく知りません。あくまで個人的な推測です。
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窮地に立つ中堅府立高校

2012/05/27 Sun (No.721)

 府立高校の高校生の学力が下がったといわれます。多くの高校の先生が実感していることだと思います。先日の佛教大学の原先生の話では、下がったのは偏差値でいうと50~55くらいまでの中堅・中堅上位校の学力だといいます。偏差値で60もあるような生徒は相変わらず勉強しているし、偏差値40くらいの生徒は相変わらず勉強していない。上辺と底辺はあまり変化せず、中位の生徒がどんどん地すべりしているとのことです。

 その地すべりしたところに割り込んできたのが中堅私立高校です。中堅層クラスの生徒はすなおですが、基本的に勉強にあまり興味を持っていません。ある塾の経営者は、「成績が中ぐらいの中学生が勉強する目的の一つは『とにかく高校に合格すること』で授業料を府が負担してくれるのなら、内申点が公立ほど重視されず、不合格のリスクもほとんどない私立が多くの生徒に選ばれるのは当然」と述べています。(出典「朝日新聞5月10日朝刊」)。

 とにかく有名私立高校に拮抗できる有名公立高校か、私立高校に合格できない生徒を救済する公立高校でなければ、存在価値が薄くなっているのです。公立高校の入試が始まる前に私立高校にすでに生徒を抜かれてしまっているのです。はじめから勝ち目のない戦いに中堅公立高校はいどまなければなりません。
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進路ルーム

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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