大学卒業者の雇用形態別年収

2013/11/01 Fri (No.1257)

 大学を卒業して就職した者のうち、3年以内に約3割が離職しています。離職して正社員として再雇用されればいいのですが、アルバイト・フリーター生活だと将来どうなっていくのか。少し古いですが、興味深い統計が発表されています。下のグラフをご覧ください。大学卒業者(男性)の雇用形態別の年収です。(出典 「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状」―平成19年版「就業構造基本調査」特別集計より― 独立行政法人 労働政策研究・研修機構)

大卒年収

 20-24歳では160万円だった年収差が、40-44歳では470万円まで拡大しています。アルバイト・フリーターの年収では、大学を卒業していても、学生支援機構の奨学金の返還は大変困難となります。

大学生就活時期の繰り下がり

2013/10/30 Wed (No.1255)

 経団連は9月に、2016年3月卒業の大学生(現在大学2年生)から、会社説明会については大学3年の3月、筆記試験や面接については大学4年の8月から解禁するという指針を出しています。(出典 「採用選考に関する指針」日本経済団体連合会)

 この2年間、大学生の就活の時期は、だんだん繰り下がってきています。昨年春の卒業生には、大学3年の10月に会社説明会、1月に企業セミナーなどが開催されました。今春の卒業生は、大学3年の12月に会社説明会、大学4年の4月から就職試験となっています。  

 就職活動時期か繰り下がるのは、学生が一番大切な大学3年の時期に勉強に専念でき、また海外留学にも支障を及ぼさないようにするためだといわれています。しかしこれは、学生が勉強に価値を置く偏差値の高い大学には意味がありますが、多くの大学に当てはまるものではありません。

 現在の一般的な大学のキャリアプログラムを眺めてみると、1年のときからキャリアガイダンスが始まり、3年では就職に向けてのガイダンスが目白押しです。大学進学のゴールが、就職であって、少しでも有利な就職をするためには、勉強よりも就活が大切だとしたら、それも仕方がないのかもしれません。

 就活の時期が繰り下がることによって、学生は短期間で就職活動を行わなければなりません。関西なら京大・阪大・神大・府大・市大、関関同立などの大学では、ある程度短期間で就職活動を終了させることができるかもしれませんが、多くの大学にとって中小企業まで見越した、もう少し長期的な就職活動が必要になってきます。就職活動の期間が短くなることによって、不利益をこうむる大学生のほうが多いともいえます。

 就職実績に苦戦する大学は、就職活動時期が繰り下がっても、依然として1年から就職プログラムが連綿とつづき、学業より就職優先のスタンスを取り続けることと思います。大学を卒業したら、正社員として社会に出なければ自活していけませんから。

大学・短大卒の進路の推移

2013/01/29 Tue (No.974)

 リーマンショックを境に大学生の就職率が下降しますが、それ以外の進路についてはどうなっているのか、興味深いデータがJSコーポレーションから発表されています。(出典 「大学・短期大学卒業生の進路5年間の推移」進路データ No.485 JSコーポレーション)

大卒の進路

 これを見るとやはり、派遣・契約社員や非正規雇用労働者、進路未定者、フリーターが増加していることがわかります。その傾向は短大よりも大学に顕著に現れています。

女子大学のキャリア支援力

2012/11/22 Thu (No.905)

 女子大学のキャリア支援力が高いことは前にもお話ししましたが、「大學新聞」11月10日号によると、就職環境が厳しくなるなかで、女子大学の就職内定率が上昇しているとのことです。女子大学77校にアンケートを発信し、うち回答のあった48校のデータです。

 それによると、女子大学でも大部分の学生が卒業後就職を希望し、44%の女子大学で10年前と比較して就職希望者が増加したとのことです。それを受けてキャリア教育も87%の大学で1年次から始められています。具体的な内容としては、複数回答で、「卒業生による講演会」が一番多く77.1%、ついで「SPI対策」75.0%、「マナー講座」70.8%、「インターンシップ実施」68.8%となります。

 また現4年生の就職内定状況についてたずねたところ、前年度と比較して、「やや良い」が45.8%で一番多く、「前年度と同じ」が37.5%で続きます。半数の大学が前年度より良いと回答しています。さらに77.1%の女子大学が保護者向けのイベントを実施しており、その内容のほとんどが「保護者懇談会」とのことでした。以上が「大學新聞」からの要約です。

 女子大学は、大学規模の小ささや女子学生のみという特殊性を生かして、大規模共学大学の成績上位層には手厚いけれど下位層には不満の残る「就職指導」と比べて、高校で行うようなきめ細かい就職指導を実施しているように感じます。

大学卒業生の1/4が正規の職についていない

2012/09/20 Thu (No.839)

 2012年に大学を卒業した学部学生のうち、63.9%のものが就職しました。そして大学院等に進学したものが11.8%です。(出典 「学校基本調査速報」平成24年8月27日発表 文部科学省)。就職率はリーマンショックの影響があった2010年の60.8%、2011年の61.6%、そして2012年の63.9%と少しずつ回復しています。大学のキャリアセンターの努力や中小企業も視野に入れる学生が増加したことも就職率回復の一因だと思います。

 今年の「学校基本調査」からは、「正規の職員等でない者」の区分が新しく追加されています。それによれば、就職者のうちの6%がその「非正規雇用」に分類されます。この「非正規雇用」と「一時的な仕事に就いた者」「進学も就職もしていない者」をあわせると12万8千人となり、卒業生全体の22.9%となります。学部卒業生のおよそ4人に1人が「正規の職」につけていないことになります。

6年制薬学部の卒業生

2012/06/20 Wed (No.745)

 初めての6年制薬学部の卒業者がでました。昨年と一昨年は4年制から6年制への過渡期で新卒の薬剤師がいなかったため、2012年度の卒業生の就職状況は極めてよいようです。「大學新聞」の調査によると、「特需とも言える例外的な状況」と「好調」とをあわせて61.6%をしめ、2009年卒業生と変わらずが11.5%、無回答が26.9%となっています。(出典 「大學新聞」6月10日号)。

 進路の内訳を見ると「調剤(薬局・病院)」63.0%、「医療系企業」14.5%、「ドラッグストア」10.1%、「公的機関」3.9%となります。しかし2002年には45校だった薬学部を持つ大学が、6年制での初めての学生を募集した2006年には66校となり、現在では73校となっています。そのため今年の就職実績はよくても、来年度以降の就職状況がどうなるかは未知数のところもあります。

 後発の薬学部の入試はここ1.2年たいへん易しくなり、6年制課程の大学の23.1%が定員を下回っていたとのことです。薬学部も二極化の時代を迎えそうです。(出典参考 前掲記事)

企業にとって望ましい人物像

2012/03/12 Mon (No.644)

 この春休みが終わると大学4年生は本格的な就職活動にはいりますが、企業は採用した学生をどのような人物に育てたいのでしょうか。下のグラフをご覧ください。(出典 「企業にとって望ましい人材像」 進路データvol.450 JSコーポレーション)

望ましい人物
 
 かつては、上司の指示を理解し、社風を重んじ、チームワークを大切にしながら仕事ができる人を養成しようとしていた企業が、自ら考えリーダーシップをとって部下を育成していくことができる人を育てていこうとしています。


プロフィール

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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