調査書の賞味期限

2010/09/10 Fri (No.79)

 調査書には、3ヶ月という有効期限があります。したがって9月10日発行の調査書は提出先にもよりますが、原則として12月10日以降は使用できません。また調査書の記載内容は、その時点で最新のものである必要があり、2学期の終業式以降は2学期末までの成績・出欠が記載された調査書が必要となります。

 したがって、2学期中に出願する、指定校入試、AO入試、公募制推薦入試の調査書には、1学期末までの成績・出欠が記載されていますが、12月下旬以降に出願する一部の公募制推薦や一般入試の調査書には2学期末までの成績・出欠が記載されます。卒業したのちは、3学期末までの成績・出欠となります。

 また調査書そのものの発行についても時効があります。卒業後何年もたって、看護専門学校などに進学したいという人がいますが、卒業後5年たつと調査書など成績に関する証明書が発行できなくなります。この場合は、「調査書を発行できない旨を記載した証明書」を発行することで調査書に代えることができます。

 卒業後20年を経過したものについては、調査書のもととなる指導要録そのものが破棄されていますので、これも調査書を発行することができません。この場合も「調査書を発行できない旨を記載した証明書」を発行することはできます。

進学用調査書(その3)

2010/09/09 Thu (No.78)

 大学・短大・専門学校を受験するときには、進学用調査書が必要です。調査書は、宛先の学校名を記入したうえで、厳封されて生徒に手渡されます。内容の改竄をふせぐために、開封すると無効になります。生徒諸君にとっては、中身が気になるところですが、人物評価について、まず悪いことは書いてありません。

 ここ数年間クラス担任をしていませんので、最近は調査書を書いたことはないのですが、わたしも、おしゃべりな生徒には「明朗快活な性格で」、おとなしくて地味な生徒には「落ち着いて物事にじっくり取り組み」、あわてん坊の生徒には「何事にも機敏に対応することができ」と書いてきました。

 また、調査書に「文化祭クラス代表として活躍した」と書いてあれば、推薦入試の面接のときに「どんなことをしたの」と聞かれる場合もありますので、わたしは、調査書のオリジナルを、調査書の内容を知りたい生徒には見せてきました。調査書の内容を秘密にしている先生もいると聞きますが、自分自身の情報ですから、わたしは開示するべきだと思っています。

 受験先によって例外もありますが、1回の受験にたいして、調査書1通が必要です。ですから5校受験する場合は5通必要になります。現役の高校生の場合、調査書は何通発行しても無料ですが、大阪府では、今年から、浪人生の場合は1通400円徴収することになりました。5校受験すると2000円の出費となります。この金額は大阪府の会計に入るわけですが、受験生に金銭的負担をかけるばかりか、高校の事務職員の仕事を増やす結果となり残念です。

進学用調査書(その2)

2010/09/08 Wed (No.77)

 きょうは、進学用調査書の所見欄に記載される事項を、見本を示しながら、お話しましょう。
調査書所見
 「5.出欠の記録」の3年生の部分は、1学期までの記録です。「6.特別活動の記録」の欄には、クラスの役員や学校行事での役割などを書きます。「7.指導上参考となる諸事項」には、学習時や日常生活での特徴、部活動の記録、取得した資格・検定などを記入します。記入すべきことがない場合は、「特記事項なし」とします。「8.総合的な学習の時間の内容・評価」の欄には、「総合的な学習の時間」における活動内容やその生徒に対する評価を文章で記入することになっています。指定校推薦、AO入試、公募制推薦入試など2学期に調査書が必要な場合は、成績も出欠も3年生の記述は1学期までのものを記入します。

 「特別活動の記録」や「指導上参考となる諸事項」の記載事項を、大学が入試の際に参考にするとは思えませんが、担任の先生は、生徒に不利にならないように、生徒のいい面しか記入しません。

 もし、わたしが就職用調査書で記載例を示した大坂育代さんの進学用調査書を書くとしたらこうするだろうという記入例をあげておきます。クリックすると大きくなります。参考にしてください。

進学用調査書(その1)

2010/09/07 Tue (No.75)

 それでは、実際の進学用調査書をお目にかけましょう。下の調査書をご覧ください。クリックすると大きくなります。調査書
 きょうは、左半分の成績の記録について説明します。一番下の4.学習成績概評のA~Eというのは、次の表の通りとなります。E段階の生徒はまず卒業できませんので段階別人数はA~Dまでとなります。段階

 大学が希望する場合は、学習成績概評Aに属する生徒のうち、人物、学力ともに特に優秀な者については、「学習成績概評」の欄に「マルA(Aを丸で囲む)」と標示することができます。この場合、調査書の「備考」の欄にその理由を明示することになっています。

 AO入試や推薦入試で推薦基準が「学習成績概評B段階以上」とあれば、それは、全体の評定平均値が3.5以上必要なことを示しています。しかし、実際には、合格者の評定平均値は、それより、0.5ポイント程度高くなっています。できればA段階、少なくともB段階はとれるように努力しましょう。

 また国公立の大学の推薦入試では、高い評定平均を要求する場合が多いです。多くの大学で全体の評定平均値4.0以上を条件としています。

評定平均の計算

2010/09/06 Mon (No.73)

 指定校推薦やAO入試、公募制推薦で使われる評定平均について説明します。まず各教科の評定平均値の計算方法についてです。教科とは、国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語などをさします。たとえば、国語の評定平均値は、国語科に属する各科目の評定をすべて足し、その科目数で割ったものの小数点第2位を四捨五入した値となります。下の例でいえば、(4+4+4+3+4+4)/6=3.83となり、国語の評定平均値は3.8となります。
評定平均
 つぎに、全体の評定平均値の計算方法です。これは、すべての科目の評定を足したものを科目数で割り、小数点第2位を四捨五入した値です。たとえは、履修した科目が36あり、その評定の総合計が134であるとします。134/36=3.72となるので、全体の評定平均値は3.7となります。

 指定校推薦、AO入試や公募制推薦入試では、この評定平均値が各大学の要求している基準に達していないと出願することができません。


プロフィール

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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