指定校推薦入試の募集もそろそろ終了します。

2016/09/29 Thu (No.1540)

 今年の指定校推薦の季節もそろそろ終了します。大学への出願期間に校内での選考が間に合わなくなるためです。もちろん大学のなかには、12月になってからも指定校推薦の出願が可能なところもあります。しかし、遅くまで指定校推薦の出願を受け付けている大学は、最終的に募集定員を満たすことが困難な大学であることも多いです。

 指定校推薦では、毎年、意外な大学・学部に空きができたり、一般試験で受験しても合格するだろう大学の競争率が高かったりします。高校では、指定校推薦の個人情報を教えたりはしませんので、年によっていびつな状態が生じます。私立高校であれば、受験希望者を各大学に割り振ったり、後年のことも考えて指定校推薦受験者を何度も募集する場合があるのかもしれませんが、大阪の公立高校では、生徒の希望を優先して、指定校推薦を決定していきます。

 したがって、大学に指定校推薦の指定校となるよう依頼に行き、ようやく指定校推薦を受けることができた場合でも、何年かのちには、一人も受験希望者がいないということも十分考えられます。指定校となることを決定してくれた教授会や大学の入試関係者には大変申し訳なく思うのですが、受験希望者がいない以上推薦することはできません。

 わたしの高校でも、せっかくこちらからお願いして指定校をいただいたのに、利用できなかった大学が見受けられるようになりました。

指定校推薦に思うこと

2016/03/01 Tue (No.1504)

 卒業式がありました。3月だというのに寒い一日です。それでも卒業生や在校生の熱気と、それに体育館に設置されるストーブのおかげで、温かい卒業式です。進行に当たっては、吹奏楽部やフォークソング部、放送部などが協力してくれます。生徒たちでできるところはできるだけ生徒たちに任せてみましょう。ふりかえれば、今年の卒業生は、例年以上に文化祭や体育祭などの学校行事を盛り上げてくれました。卒業生にとっては感慨深い年だったと思います。

 しかし、進路指導の立場からすると、もう少し受験生であってくれたらよかったのにとも思います。指定校推薦入試をはじめとして、推薦入試で進路を決定する生徒が年々増えています。進学は年内に決定するものと思っているかのようです。とくに成績の優秀な女生徒にその傾向が強く見られます。

 まだ国公立大学の前期日程の発表は行われていませんが、有名私立大学の一般入試の結果を見ていると、最後まで努力をしたものが合格を勝ち取っています。指定校推薦に応募せず今まで勉強を続けていれば、きっと合格者のリストに載っていただろう多くの生徒の顔を思い浮かべるとき、本当はどちらのほうが本人にとって良かったのだろうかと考えてしまいます。

指定校推薦入試の面接練習

2015/09/29 Tue (No.1483)

 10月になると指定校推薦の出願が始まる大学もあります。指定校推薦で校内選考された生徒たちも、ほぼ合格するとわかってはいても、そわそわし始めます。指定校推薦入試の選考方法は書類審査と面接というところが多いです。書類審査はすでに大学の要求する基準に合致する生徒を推薦しているので問題はありませんが、面接に不安を覚える生徒がいます。

  指定校推薦、公募制推薦に限らず、全般的な面接練習は一通り進路指導部が主体となって行っているのですが、個別的に何度か練習したいと申し出る生徒がいます。

 指定校推薦はほぼ100%合格するのだから、むしろ合格可能性の低い公募制推薦受験者の面接練習により力を注ぐ進路指導部と、指定校推薦は出身高校を代表して推薦するのだから、指定校推薦の面接練習により力を注いでいる進路指導部があります。わたしの高校は前者に当たります。

 ところで公募制推薦入試であれば、面接試験の内容は当該大学や受験産業などを通じて知ることはできるのですが、指定校推薦入試の面接試験の内容は過去の指定校推薦受験者の「受験報告書」でしか知ることはできません。進路指導部には過去の指定校推薦受験者の「受験報告書」が置いてあります。指定校推薦入試の面接試験に不安のある生徒は、「受験報告書」を見せてもらい、それに基づいて面接練習をお願いしてみましょう。とはいえ、面接内容は多くの場合、志望動機と入学してからやりたいこと、そしてどうして公募制推薦や一般入試ではなく指定校推薦で受験したかなどです。

指定校推薦選考の時期

2015/09/25 Fri (No.1481)

 わたしの高校では、指定校推薦の選考は終了しました。8月下旬には2学期が始まるので、第1回の選考は9月初旬、第2階の選考は9月中旬としています。どこの高校でもそうかもしれませんが、年々生徒たちの向上心と持続力が衰退していくようで、上位の生徒が安易に指定校推薦に流れてしまいます。秋の苦しいところを我慢して勉強を続けていけば、指定校で受験するところを上回る大学に進学できることが確実なように思える生徒でも、指定校に応募してしまいます。

 9月の下旬になり、多くの高校では、指定校推薦の募集を打ち切っていることだと思います。もちろん第3次募集をおこなう高校や募集に締め切りを設けてない高校もあります。とはいえ、これからは、公募制推薦の季節となります。また大学入試センター試験の出願期間は、9月29日より10月9日までとなっています。現役の高校生は、高校を通じての一括出願ですから、それよりももっと早く校内での出願締め切りが設定されています。いよいよ受験のシーズンとなりました。

指定校推薦一覧表の作成

2015/07/29 Wed (No.1479)

 暑い日が続いている大阪です。就職担当の先生は今日も応募前職場見学に生徒を一人連れて行かれました。進路指導室では、大学・短大の指定校推薦一覧表作成の真っ最中です。

 指定校推薦の資料作成は毎年のことながら、根気の要る作業です。まず大学や短大からの募集要項が来ていることを見落とさないようにしなければなりません。昨年度の大学・短大一覧と比較して、今年要項の届いてない大学や短大には、電話などで確認します。その逆に新しく指定校として追加される大学・学部もあります。

 最近は、指定校を見直す大学・短大が多くなってきました。わたしの高校でも、ほとんど応募者のなかった大学から、今年は募集要項が来なかったケースもあります。また学部・学科の見直し、指定人数や評定平均の変更もあります。100を超える大学から、それぞれ独自のスタイルで募集要項が届きます。それらの要件を見落とさないように、校内の一覧表にまとめるわけです。

 2学期が始まると、生徒たちに一覧表を掲示します。お盆が終わるといよいよ指定校推薦はあわただしくなります。

指定校推薦入試のメリット

2014/09/21 Sun (No.1415)

 9月も下旬となり、指定校推薦の時期もそろそろ終了します。指定校推薦についての考え方は、高校によってさまざまです。難関大学への進学者の多い高校では、指定校推薦は基本的に勧めませんし、指定校推薦を利用する生徒もごくわずかです。
 
 それに比べて、学力の低い高校では、4年制大学進学のほとんどが指定校推薦を利用したものです。大学に進学するには、高校時代まじめに努力して評定平均をあげることが一番の近道です。公募制推薦入試や一般入試では学力が届かなくて、指定校推薦を利用しなければ、大学に進学できないのです。この場合は、指定校推薦を利用するのが得策だと思います。高卒で就職する気がないのなら、フリーターになるよりも、大学に進学したほうがメリットは大きいと思います。

 少子化に伴って、経営上の理由から、多くの大学が多くの高校に指定校推薦を依頼しています。全国のすべての高校に指定校推薦を依頼しているという大学もありました。

指定校推薦の追加

2013/11/10 Sun (No.1266)

 11月初めに、新設が認可された大学や学部の指定校推薦の募集が、複数の大学から送られてきました。さっそく指定校推薦の係りの先生に、募集内容を整理して各クラスに掲示していただきました。いずれも教育系の学部です。

 生徒の人数が減少していくなかでの学部の増設です。大学も生き残りをかけて、大学再編を行っているのでしょうが、かえって経営を圧迫することになるのではないかと心配するときもあります。

 おそらく、指定校に応募する生徒は出てこないだろうと思っています。


プロフィール

Author:進路ルーム
京都の大学で大学・大学院と8年間を過ごし、高校の教師となりました。文系ですが、コンピュータ大好き人間。人間(生徒)に倦むと機械(コンピュータ)が恋しくなり、機械に倦むと人間が恋しくなります。

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